第12 生活紛争 Q48 区分所有者が死亡したときはどのようにして相続人をさがすのですか。 1.区分所有権の相続 区分所有者が死亡したとき、その区分所有者権は、その滞納管理費の支払い義務とともに、相続人に相続されます。相続人は配偶者、子、親、兄弟、の範囲内で法律上決まります。 相続人が誰であるかは、戸籍の調査をすればわかります。戸籍は被相続人の本籍地にあります。本籍地がどこかは、住民票の記載によって確認します。つまり、亡くなった区分所有者についての住民票の写しを住所地の市役所(または区役所や町役場)で入手して、それを見ればその人の本籍地の住所を知ることができるのです。住民票の写しの交付を市役所の市民課の窓口で請求するときは、住民票の本籍地記載欄にその表記をしてもらうよう申立てておかなければなりません。 2.相続財産管理人 相続人がいないときは家庭裁判所に申し立てをして、相続財産管理人を選んでもらうことになります。家庭裁判所が選んだ相続財産管理人が、その遺産について換価と債務弁済をすることになります。つまり相続財産管理人はその区分所有権を処分して換価し、その代金で未払いの滞納管理費を支払うことになるのです。相続人の全部が相続の放棄をすれば、けっきょく相続人はいないことになりますので、この場合も相続財産管理人の選任をしてもらわなければなりません。 相続財産管理人の選任申し立てを管理組合がする場合、その申し立てにあたって、申立人はふつう、あらかじめその管理人費用として50万円程度を裁判所に納めることになっています。この50万円を将来回収できそうか、よく検討しておく必要があります。 |
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